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2016年10月01日

【HIM】原死因選択のルール:臨床医学の重要性

診療情報管理士を目指して勉強中のみなさん。
お久しぶりっ(・ε・)ノ


原死因選択のルールは
つまづきポイントとして
今でも多くの受験生を苦しめているようで。


ところで・・・

教えてgooで
こんなやり取りを見つけたので
再録してみる。



======↓(引用ここから)↓======


Q)
診療情報管理士の試験を受けようと思っています
原死因の選択が まったくわかりません。
I ァ 前交通動脈瘤破裂によるくも膜下出血
 ィ 高血圧
II 全身性エリテマトーデス

とあった場合 原死因はどれになるのでしょう?


A)
死亡した直接の原因が「前交通動脈瘤破裂によるくも膜下出血」
その原因となった疾病が「高血圧」
答えは「ィの高血圧」。

考え方として、もともと高血圧の持病があったので
(ア)の病気を引き起こしたわけです。
(イ)がなければ(ア)の病気は起こらない。



======↑(引用ここまで)↑======

URLはこちら↓
http://oshiete.goo.ne.jp/qa/4689083.html






さて、どうでしょうか?
答え合ってる?

臨床の現場の人がこれを見たときに、
「くも膜下出血で死んでるのに原死因が高血圧なの?」
と思うはず。

なにかが間違ってる・・・と、
現役の診療情報管理士なら気づいてもらいたいところ。


では、解き方を。



まずはおさらいであるが、
原死因選択は、

(1)一般原則→(2)選択ルール→(3)修正ルール

必ずこの流れでやりましょう。
順番を変えてはいけません。



それを踏まえて、
まず上記の問題をもう一度。



2016100201.png





(1)一般原則

まずは一般原則に従って考えると、
1欄の記載が上下に因果関係があるかを判断する。

因果関係などというと分かりにくいが、
ようするにストーリーが繋がっているかと考えるわけだが〜。


注意したいのは、
「前交通動脈瘤破裂によるくも膜下出血」という病名。

これは「前交通動脈瘤破裂」と「くも膜下出血」と
2つ病名があるのでは?とも見える。

ここをどう判断するかのポイントは、

コーディングしてみること。



原則に忠実に作業するためには、
本来、すべての病名をコーディングすることが大切。


「くも膜下出血」は【I60】で、
【I60】を内容例示表で確認すると、
「包含:脳動脈瘤出血」との記載があるっっっ。

つまり、脳動脈瘤からの出血によるくも膜下出血は、
「くも膜下出血」のコードをつけることが分かる。

よって、
「前交通動脈瘤破裂によるくも膜下出血」は・・・

【I60.2】前交通動脈からのくも膜下出血

これがコードとなる。


では、ストーリーを考えてみる。


「もともと高血圧症があって、
それがもとで、
前交通動脈瘤が破裂して、
くも膜下出血を発症した」




ストーリーとして繋がっているので、
一般原則から「高血圧」が選択される。



【I10】高血圧症





(2)選択ルール

この問題では2欄に記載があるので、
ルール3に該当するかの判断が必要である。

つまり、一般原則で選ばれた「高血圧」は
「全身性エリテマトーデス(SLE)」の
直接影響によるものかどうかである。

これはSLEがどういう病気かを知らなければ
判断がつかない。


どんな病気かというと・・・

「全身性エリテマトーデス(SLE)は、細胞の核成分に対する抗体を中心とした自己抗体(自分の体の成分と反応する抗体)が作られてしまうために、全身の諸臓器が侵されてしまう病気です。よくなったり悪くなったりを繰り返し、慢性に経過します。1万人に1人くらいが発病し、とくに20〜30代の女性に多く、男女比は1対10です」
全身性エリテマトーデス 症状、治療、原因など | 膠原病と原因不明の全身疾患 - Yahoo!ヘルスケアより転載。


つまり自己免疫疾患ということになる。
そして、SLEが原因となる死因の多くは、
中枢神経障害、腎不全、感染症である。

これらを知っていれば、
SLEが直接的に「高血圧」の原因とは考えづらい。

よって、ここでも
「高血圧」が選択される。



【I10】高血圧症





(3)修正ルール

うっかり忘れてしまいがちなのが
この修正ルールの部分。

どういう病名が選ばれたときに修正ルールを使うのか。
これは何度も問題を解いていくうちに
なんとなくパターンが決まっているので、
繰り返すしかないのだが・・・



「原死因コーディングのための注」というのが
総論に書かれていて、以下のように書いてある。

「I10高血圧症」で以下の記載を伴うもの:

I60-I69 (脳血管疾患)I60-I69にコードする。



何を言ってるのかというと、ルールC(連鎖)のこと。

【I10】高血圧症は、
【I60.2】前交通動脈からのくも膜下出血と連鎖するので、
【I60.2】前交通動脈からのくも膜下出血をコードする。





よって結論

原死因は「前交通動脈瘤破裂によるくも膜下出血」

これが答え。





=================


連鎖については過去にも書いた。

【HIM】原死因選択のルール:連鎖でGO〜



ルールも大切だが、
読み解くにはストーリーが繋がっているかどうか。

それが分かるためには、
一つ一つの病名がどんな病気かを知っておくこと。

臨床医学がどれだけ大切かってことになる。





さて、原死因の選択というこのルールは、
あくまで行政に提出された死亡診断書を
行政職員が振り分けするときに使うもので、
病院の職員がこれを使うことはほぼないと言ってよい。

記載した医師がそこにいるのだから、
疑義が発生したときは医師に確認する。

ただ、このルールを知っておかないと、
何が正しいかが分からないので、
当然知っておかなければならないこと。


「医者が正しく書かないのが悪い」

・・・そんな診療情報管理士の嘆きもよく聞く話だが、
そもそも医者は死亡診断書の書き方について、
そんなに詳しく習うわけではない。

臨床の現場で、
統計資料としての意味合いなど
考える暇もないのが現実。

だからこそ、
我々診療情報管理士が医師に助言をすることで、
より正しい診断書が作成されること・・・
それが期待されているのだ。
posted by すだち at 23:59| 岡山 ☀| Comment(2) | TrackBack(0) | 診療情報管理士 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする

2016年09月14日

【告知】第42回日本診療情報管理学会懇親ハロウィンパーティー(平成28年10月13日開催)のご案内

診療情報管理協会国際連盟(IFHINA)第18回国際大会
第42回日本診療情報管理学会学術大会

平成28年10月12日〜14日に東京で開催されますがぁ。

例年、学会夜に開催する非公式懇親会が
今回も開催されます。


題して、

“第42回日本診療情報管理学会懇親ハロウィンパーティー”

開場:20時
開宴:20時30分
終了:22時30分



FBでの参加者もすでに70人を超え、
大台に届きそうな情勢ですがぁ〜。

例年通り、
こちら"すだち会"枠からの参加申込みも
随時受け付けております。
酢語録ユーザーの皆さんで“参加したいっ”という方は〜
メールフォームか、
この記事のコメント欄に書いてくださぃ。
(10月7日までに)

年に一度のビッグイベント。
全国の仲間と繋がりましょー(/・0・)








昨年の岡山ではこんな感じ↓
昨年の懇親会
posted by すだち at 23:43| 岡山 ☀| Comment(2) | TrackBack(0) | 診療情報管理士 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする

2016年07月19日

梅雨が明けたそうで。

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「覚えることより忘れることの方が多いぢゃーん」
・・・と嘆く人が一人・・・(^^;;)

こちら岡山は昨日、梅雨明けしたそうで。
いよいよ夏本番ですなぁ。

なかなかブログが書けない日々が続いておりますが、
文章はあれこれ書いてる日々です(謎
ブログはテキトーに書きたいときに書けばよいのだが、
締切のあるものは結構プレッシャー梨汁ブッシャーヽ(°◇° )ノ

・・・などとテキトーに書ける場所(酢語録)万歳〜\(^o^)/

たまに書くと楽しいねww





思えば東京に行ったのが5月のこと。

東京一人旅・・・出張ですが(2016/05/14)


ここでいろいろと種蒔きしたことが、
着実に実になってるのを実感していて、
あーなんだか幸せな気分。

診療情報管理士の地位向上に
少しはお役に立ってるかな〜と(自画自賛


無理なお願いにお付き合いいただいた
各地の診療情報管理士さんたちと
医療情報技師さんに
この場を借りて御礼申し上げます(゜゜)(。。)ペコリ





さて〜。
あとは・・・まだまだやることテンコ盛りなのだが、
なんとか今年中にケリをつけたいと考えているところ。
来年は新たなステップへと踏み出せるか・・・
ここが正念場ぢゃなっ(^^)ヽ
posted by すだち at 10:54| 岡山 ☀| Comment(0) | TrackBack(0) | 診療情報管理士 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする

2016年06月13日

第30回山口県診療情報管理研究会記念大会

11日(土)
山口へ遠征して
第30回山口県診療情報管理研究会記念大会に参加した。

朝の地域ミーティングにも参加したかったが、
朝が弱いもので・・・(^^*ゞ ポリポリ

昼からの本編からしっかりと参加してきたので
そのご報告を。





==================


特別講演
「地域医療構想における診療情報管理について」




地域によって必要な医療は違うわけで、
地域の中でどんな医療が必要とされているかを、
しっかりと住民を含めて、各医療機関で連携しながら、
形を作っていく必要がある。

・・・医療機関として、
自院のデータから客観的に把握することで、
地域の中での自院の立ち位置を知ることができる。
そこから自院の未来も見えてくるというもの。

では、そのデータとは?

一つにはDPCデータであり、
そしてNDBデータである。

さらには地域データを含めて、
地域の人口推移を検討することで、
「どういう医療が必要なのか?」を探っていく。

疾病構造の変化によって、
“医療”のみを考えればよいのではなくて、
“介護”を含めた医療介護サービス提供体制について、
望ましい形を模索していく。

「医療⇔介護」あるいは「急性期⇔介護」という形を考えたときに
その間に入るべき医療機関・・・つまりは、
医療と介護の橋渡しをするハブ機関が必要であり、
その役割を担うべき医療機関を構築していかないといけない。

そしてそのような流れの中での
慢性期医療の在り方についても検討が必要。
慢性期の高齢者を地域の中でどのようにケアしていくか?
それが「地域包括ケア」の確立へと繋がる。


まずは慢性期ケアの質向上が必須の課題。
そのためにはまず慢性期の病態像について、
正しい評価が必要で、
慢性期を客観的に評価する仕組みの構築が要となる。
→「慢性期版のDPC」

急性期から回復期、そして慢性期。
この流れをすべてDPCで評価することによって、
評価の仕組みの形として一般化される。

そしてDPC情報を基にして、
クオリティーインディケーターを開発し、
地域医療構想へと繋げていく。



自院の適切な評価・・・これが病院としての生き残り策、
そして地域医療への適切な貢献へと繋がるものであり、
そのメインとなるのが“医療情報”である。
これを扱う診療情報管理士は、
情報の“品質管理”の責任者としての重要な役割を担っているのだ。








教育発表
「若手管理士の主張〜管理士のこれから〜」


若手の診療情報管理士4名の発表。
現場は現場でいろいろと大変なんだよなぁ〜
という声をしっかりと聴いた。
次世代を担う若手が頑張ってると、
こちらもガンバローって思うよね( ・∇・)







教育シンポジウム
「診療情報管理と医療情報管理の融合〜上級医療情報技師より〜」


上級医療情報技師3名による発表と座談会。
一言でいうと「診療情報管理士」と「医療情報技師」との住み分けってことかな。
電カルが主流になってきている時代の中で、
業務的に重なる部分も多いこの2つの職種。
お互いが共存しながら、
「診療情報管理士にしかできないこと」
「医療情報技師にしかできないこと」
そこがこれから先のこの2つの職種の進むべき道を考えるポイントかと。
お互いがそれぞれの分野で「プロ」として活躍する形を模索していかないといけない。





==================

その後は懇親会からのぉ
2次会(なぜかキッズルームw)
3次会(〆のラーメン)
・・・・と盛り上がった山口の夜(^-^)

翌日の朝はグッタリグロッキーで温泉にも入れず、
ダイヤの乱れで列車が来ない・・・など、
ちょいハプニングもあったが、
楽しいひと時を過ごしたのであった。
posted by すだち at 12:14| 岡山 🌁| Comment(0) | TrackBack(0) | 診療情報管理士 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする

2016年05月30日

第14回瀬戸内医療情報ネットワーク(せとねっと)勉強会

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5月21日に福山市にて、
第14回瀬戸内医療情報ネットワーク(せとねっと)勉強会が開催された。
 




第1部記念講演
「地域と医療の統合に資する情報活用の考え方」


〇これまでの医療は平常時とは違う“非日常”であった。

疾病構造が変化することで医療の在り方が変わる・・・・
そもそも“健康”という概念も変わりつつあるわけで

新しい健康概念を押さえておくことが診療報酬改定を解くカギになる。(2015/12/15)






〇地域包括ケアは地域全体のシステムの話で、地域の人々が住む街として成立するか否かの話

街づくりとして考えたときに医療の位置付けはどうなるのか?
住みやすい街とはいかなるものか?
医療無しに成立する街はある?

都市部と地方、あるいは“へき地”・・・
街の形が違えば、住みやすい街の在り方も変わる。

都会とへき地で、
全く同じ医療を期待するは難しい。
では、そこを補うにはどうすればよいのか?

そして、
地域の中で医療機関が信頼されるためには?
医療情報実務者として果たして何ができるか?
  
現状に関する情報収集と可視化だけではなく伝えること。 
医療技術の向上、医療機関の限界・・・それを住民が知ること。
そこからまた新たな取り組みが始まる→住みやすい街に向けたステップにつながる。
不足の部分を補うのが「情報」であり、技術の進展に合わせて伝える内容や伝え方も考える必要がある。


これから先の地域の中での医療機関の在り方から
医療情報の未来を考えるうえでとても有意義な講演であった。
 








第2部講演
「電子カルテを導入して看護記録はどうなった」


電子カルテが導入されて、
看護記録を記載時間は短縮されたかというと・・・
実際には時間がかかっているのが現状。
電子化されたことで二次利用はしやすくなったものの、
それを評価する仕組みはまだまだ構築されていないし。

SOAPなどの記載法も正しく記録されていないと意味がない。
記録の基本を知って理解することが大切となる・・・。

これは看護記録に限ったことではなく、
さまざまな記録物に言えることで、
どんなにパソコンが発達しても、
ネットワークが充実しても、
結局、記録(文章)を作成するのは人だということ。

そんなことを再認識させられた。


 






第3部
「こんなことで悩んでます、実務者の声in福山」


前半は若手管理士2人、SE1人による発表。
後半はディスカッション。

若手の診療情報管理士も
これだけ頑張ってるぅ〜ってのが伝わってくる発表で、
清々しい気分になった。

SEの話では、
医療機関にはITやシステムに関して詳しい人は皆無で、
とりあえずSEさんになんでも聞けば解決できると思っているところがあって、
ちょっとパソコンが動かなくなったり、
操作方法が分からないなど、すぐに聞きに来たり、
「テレビのリモコンが動かない」といったものまで、
SEさんの範疇だと思われてる・・・と嘆きの声も。

後半では、
若いうちに身につけること、楽しく働く工夫、
ストレスに打ち勝つ方法、これからの目標・・・といったことについて、
グループに分かれてディスカッションして発表するという形式。

語りましたww






懇親会も毎度の事ながら盛り上がりをみせ、
結局3次会まで行ったがな〜♪ ヘ(^o^ヘ)(ノ^o^)ノ ♪








公式サイト
瀬戸内医療情報ネットワーク



【過去の「せとねっと」記事】

第13回瀬戸内医療情報ネットワーク勉強会(2016/02/21)
第12回瀬戸内医療情報ネットワーク勉強会(2015/11/23)
第11回瀬戸内医療情報ネットワーク勉強会(2015/08/30)
第10回瀬戸内医療情報ネットワーク記念大会(2015/05/29)
第9回瀬戸内医療情報ネットワーク勉強会(2015/02/25)
第8回瀬戸内医療情報ネットワーク勉強会(2014/11/22)
第7回瀬戸内医療情報ネットワーク勉強会(2014/09/03)
第6回瀬戸内医療情報ネットワーク勉強会(2014/05/28)
第5回瀬戸内医療情報ネットワーク勉強会(2014/01/25)
第4回瀬戸内医療情報ネットワーク勉強会(2013/10/20)
第3回瀬戸内医療情報ネットワーク勉強会(2013/07/13)
第2回瀬戸内医療情報ネットワーク勉強会(2013/04/21)
第1回瀬戸内医療情報ネットワーク勉強会(2013/01/20)



posted by すだち at 23:18| 岡山 ☀| Comment(0) | TrackBack(0) | 診療情報管理士 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする