酢語録BLOGの人気カテゴリ→診療情報管理士 医療事務 酒びたり

2015年12月03日

「患者申出療養」制度についてまとめておく。

まず、自由診療と混合診療について。

「自由診療」とは、公的な医療保険の枠外の診療であり、患者と医療機関との個別に契約を行ってなされる診療で、美容整形や歯科のインプラント、国内で未承認の海外医薬品の処方、未承認の治療法の実施などが挙げられる。自由診療は「自由」な契約によってなされるものである。

「保険診療」を受ける場合、「初診から治療の終了に至る一連の診療行為の中に、保険がきく診療行為と保険がきかない診療行為を混在させてはならない」というルールの制約を受ける。つまり「保険診療」と「自由診療」が混在する「混合診療」は原則として禁止されている。

「混合診療」は原則禁止であるが、ある一定の条件のもと認められている混合診療がある。一つは「評価療養」で、先進医療や治験などがこれにあたる。もう一つは「選定療養」で、入院中の差額ベッド代、歯科のインプラント、大病院での初診、制限回数を超える医療行為などがある。










2016年4月より「患者申出療養」が創設される。事実上の混合診療解禁とも言われている(厚生労働省は「無制限に解禁するものではない」としている)。患者からの申出により、審査の上で承認されれば、混合診療で治療を受けることができるようになる。

「患者申出療養」のメリットは、日本で承認されていない治療法が選択できるなど治療の選択肢が広がることが挙げられる。デメリットとしては、エビデンスの無い治療が安易に乱発されることによる健康被害などが起きる危険性があることが挙げられる。

「患者申出療養」で、お金のある人は選択肢が広がるが、お金の無い人は新しい治療が受けられないといった不公平感もある。選択肢が広がることで、「お金さえ払えばよりよい医療が受けられる」との声があるが、「金額が高い≠よりよい医療」であることを理解しておく必要がある。

未承認の治療法は、有効性や安全性が確立されていないので、受けるべき治療法かどうかを正確に判断する必要があり、そういった治療法に精通した理解ある「かかりつけ医」の存在が不可欠であり、安易にそういった治療法に飛びつくことの危険性があることも知っておきたい。
posted by すだち at 19:47| 岡山 ☁| Comment(0) | TrackBack(0) | 医療関連 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする
この記事へのコメント
コメントを書く
お名前:

メールアドレス:

ホームページアドレス:

コメント:


この記事へのトラックバック